卒業式を終えて

【関係性を豊かに育むコーチングの学びの旅】

約1年半にわたり、取り組んできた学びの旅が終わり、

先週土曜日、卒業式を仲間とコースリーダーと共に迎えました。

 

 

パーソナルコーチングとは違った視点を持つことが

必要とされ、ツール、スキルも盛りだくさんで、

学び始めたときは、混乱状態でした。

 

 

個人のコーチングならば、目の前の1人の変化を

見ていくのですが、システムコーチングは、複数の

人、夫婦や親子、組織をあつかいます。

あたかも「一つの生き物」としてとらえるという特別な視点を

もちながら、目の前のシステムに関わっていきます。

1+1=総和以上のものにもなるし、

マイナスになることもあります。

そして、関係性は固定しているのではなく、

つねに動きがあるということ。

フレームにいれるのではなく、自由に、

流れるようにシステムを見ていくことが

要求されるコーチングです。

 

学び始めの頃は、目の前の複数のメンバーに個別に関わって、

パーソナルコーチングをしているように感じました。

トレーニングと実践を積む中で、目の前の複数の

人たちを「一つの生き物」としてとらえることが

できるようになってきたことは、今では、驚きでもあります。

 

 

目の前の「一つの生き物」が、怒りや不満要素を

出し始めたら、チャンス。その組織が心を開き始めた

というサイン。そこから、本当に伝えたい気持や

思いが語られていくと、あとは、するすると

からまった糸がほどけていくから、本当に不思議です。

 

 

「なにがよくてなにが悪いなんてだれがわかるのさ」という

せりふがあり、人間のちっぽけな評価判断は

関係性づくりにおいては、役に立たないのです。

目の前の人たちが本音を語り出したり、

感情を出し始めることで、より開放的な

チームや集団へと変化していくのを

何度も何度も見てきました。

 

 

システムコーチングは目標を設定して達成することを

目的としているのではなく、関係性の土台(信頼構築)を

つくることを目的としています。

(土台は固定しているのではありません。)

関係性ができてくると、感情や願い、そして

メンバーが何をめざしていくのかということが

明らかになっていきます。

 

 

システムコーチングを自然にたとえると、

雑木林の山といえるかもしれません。

そこには、多様な生物が生息しており、

お互いが依存しながら、命を活かして

ありのまま存在しています。

落ち葉は土にかえるとミミズや微生物のはたらきで

腐葉土になり、木の栄養になります。

鳥や動物が木の実をいただきます。

土壌がふかふかしていて、色々な生物が

命を育んでいます。

山から豊かなミネラル分が川となって、

海に流れ、海の生物が育まれていきます。

お互いが持ちつ持たれつ、依存しあって、

生きています。

つながりのない「自己責任」ではないのです。

 

 

システムコーチングは組織はもちろん、

夫婦や家族関係を見直すことにも

適しています。

 

組織、構成員の関係性がよければ、

働く意欲も増し、メンタルも体も健康度合いが

アップします。そして、生産性、収益の向上にも

つながっていきます。

 

 

必要としている人々に届くように、

コーチ仲間の一人一人が切磋琢磨しながら

これからも実践、実践。 

 

 

仲間のみんな、リーダー、そして、

これから出会っていく人たちへ。

よろしくお願いします。